マカダミアナッツオイルは栄養価高い健康油!気になる主成分は?

マカダミアナッツオイルは栄養価高い健康油!気になる主成分は? 特性

健康オイルの一つとして、栄養価も高く美味しいと評判のマカダミアナッツオイルについて、主成分等を考察します。

マカダミアナッツオイルは、その名の通り、軽やかな食感が癖になるマカダミアナッツを搾って、抽出した食用オイルです。基本的には、低温圧搾製法(コールドプレス製法)で抽出すると、品質も良いまま保てるため、栄養価の高さを求めているなら、迷わず選んでも良いくらいです。

ナッツ系のオイルは、ナッツ自体が健康に良さそうというイメージがあり、その主成分であるオイルも健康に良さそうと認識しがちです。本当に、健康にいい油かどうかは、マカダミアナッツオイルの主成分をきっちり知ることで、実際に健康的なオイルであるかが解ります。

それでも過剰摂取すると体に対して、何かしら不都合が起こるケースもありますので、注意が必要です。

本記事では、マカダミアナッツオイルの主成分や栄養価についてまとめました。参考にしたのは食品栄養データベース(文部科学省)です。実際に調べてみると、マカダミアナッツオイルとしては掲載されておらず、マカダミアナッツとして見つけることができます。マカダミアナッツを低温圧搾法(コールドプレス製法)で抽出し、栄養成分を壊さずフレッシュなオイルとして抽出したという前提でまとめています。

マカダミアナッツオイルの主成分─マカダミアナッツの栄養成分より確認

栄養成分のリサーチ

マカダミアナッツの主成分は、脂質です。
100gあたりの三大栄養素は

  • たんぱく質:8.3g
  • 脂質:76.7g
  • 炭水化物:12.2g

です。残りは、水分が1.3g、灰分が1.5gとなっており、計算上ちょうど100gになります。灰分は、食品材料を高温で燃やしても残る無機質成分のことで、いわゆるミネラル分と思っておいて問題ありません。

マカダミアナッツの約75%が脂質ということが解ります。

脂質が多いと聞くと、どうしても太りそう!健康に悪そうなど、感じてしまいますが、実際にどうかは、脂質の内訳を見てみることで解ります。ご存知の通り、脂質の中でも、健康に良いものはあり、細かく見てみると様々な脂肪酸が入っていることが解ります。

脂肪酸は、様々なものと結びつくことで脂肪となります。あまり深く言及すると、生化学になってしまうため、日常生活レベルでわかりやすいような解説すると、人体に良い脂質と悪い脂質があり、良い脂質は、生命活動において重要な役割を果たします。

マカダミアナッツの栄養価を語るには、脂質の内訳を見ていく必要があります。

マカダミアナッツオイルの栄養価─パルミトレイン酸は豊富

マカダミアナッツオイルの主成分:脂肪酸内訳

マカダミアナッツオイルの栄養価に入る前に、マカダミアナッツ自体の栄養価は、脂質も多く、たんぱく質も少ないながらもたんぱく質を摂取できるため、高カロリーかつ、高たんぱくの素材だとわかります。そのため、摂取しすぎると、カロリー過多になるため、気をつけてくださいね。

マカダミアナッツだと食べすぎてしまう危険性があるものの、マカダミアナッツオイルになれば、油をそのまま大量に摂取することは考えにくいため、摂取量もコントロールしやすいです。

冷静に考えたら、マカダミアナッツをおやつとして、食べる方が過剰摂取に繋がりそうですね。管理栄養士に脂分の摂取について、マカダミアナッツをおつまみとして買ってきたら、あっという間に100gは食べてしまうという見解は一致しました。

マカダミアナッツの脂質分の栄養価、どのような脂肪酸が多く含まれているか以下にまとめましたのでみていきましょう。

【マカダミアナッツ100gあたりの不飽和脂肪酸】

  • n-3系不飽和脂肪酸 → リノレン酸:85mg
  • n-6系不飽和脂肪酸 → リノール酸:1,500mg
  • n-9系不飽和脂肪酸 → オレイン酸:42,000mg

※n-3系は別名オメガ3系(ω3系)、n-6系は別名オメガ6系(ω6系)、n-9系は別名オメガ9と表記されます。最近ではn-(エヌマイナス)の表記が多くなってきました。
※ほかにも微量ながら上記以外の不飽和脂肪酸が含まれていますが、わかりやすいように省きました。

マカダミアナッツに含まれている脂肪酸は以下の通りです。検出されなかった脂肪酸は省略しています。

【マカダミアナッツ100gあたりの主な脂質(脂肪酸)】

  • オレイン酸:42,000mg
  • パルミトレイン酸:15,000mg
  • パルミチン酸:6,600mg
  • ステアリン酸:2,500mg
  • アラキジン酸:1,900mg
  • イコセン酸:1,800mg
  • リノール酸:1,500mg
  • ミリスチン酸:660mg
  • ベヘン酸:550mg
  • ドコセン酸:180mg
  • ラウリン酸:160mg
  • αーリノレン酸:85mg
  • ヘプタデセン酸:52mg
  • ヘプタデカン酸(マルガリン酸):33mg
  • デカン酸(カプリン酸):9mg

ちなみにマカダミアナッツ130.4gで脂質が100gになるため、マカダミアナッツオイル100gあたりのおおよその栄養成分が求められます。上記数値を1.3倍すると、おおよその値が導き出されます。

マカダミアナッツオイルの割合で多いのは、オレイン酸、パルミトレイン酸、パルミチン酸が脂肪酸の中でも多く含まれている栄養成分です。

なお、オレイン酸はオリーブオイル、リノール酸はひまわり油、α─リノレン酸は、えごま油という風に、油によっては特定の脂肪酸が多く含まれています。ほかの食品より、マカダミアナッツオイルの方が多く含まれている脂肪酸は、パルミトレイン酸とアラキジン酸です。また、イコセン酸においては、あんこうやサンマなど、動物性の脂肪に多く含まれていますが、植物性の中では、マカダミアナッツオイルが一番豊富に含まれています。

マカダミアナッツオイルの栄養成分から推測する健康的な側面

マカダミアの健康的側面

マカダミアナッツオイルの栄養成分を見てみると、約55%がオレイン酸、約20%がパルミトレイン酸です。また、パルミトレイン酸やアラキジン酸は、マカダミアナッツオイルが他の食品より一番多く含まれているため、それらを意識的に摂取する場合は、効率がいいです。植物性食品の中では一番多いイコセン酸も魚を食べる機会が少ない人にとっては手軽に摂取できるのも良いポイントです。

では、オレイン酸やパルミトレイン酸といった脂肪酸が、どのような健康効果を持っているのかも見ておきましょう。ただ注意しておきたいのは、一度に過剰摂取すると悪影響を及ぼす可能性もあり、できることなら、適量を継続的に摂るのがベターです。

オレイン酸

オレイン酸は、血中コレステロール値を正常に保つ性質があり、具体的には善玉コレステロール値(HDL値)は、そのまま維持し、悪玉コレステロール値(LDL値)のみ下げると言われています。そして、比較的酸化されにくい脂肪酸であるというのも特徴的です。脂肪は酸化すると体内で活性酸素と結びつき、健康を害する原因になると言われています。

適度に摂取することで、生活習慣病を予防すると考えられます。マカダミアナッツオイルが、揚げ物をする際におすすめできるには、香り自体が香ばしいだけでなく、性質的にオレイン酸が多いため、酸化しにくい油だからといえます。

パルミトレイン酸

パルミトレイン酸は、不飽和脂肪酸の一つであり、人体で作り出すことはできません。さらに、加齢とともにパルミトレイン酸の量は下がると言われており、歳を重ねるとともに、積極的に摂取したい脂肪酸です。

パルミトレイン酸においては、様々な研究がなされており、血中パルミトレイン酸値が高いほど、糖尿病の発症確率が低いという報告もあり、気になる方にとっては、取り入れたい脂肪酸です。血管を強化する働きも有るため、血管の老化によって起こる数々の病気の予防に繋がります。

健康維持だけでなく、パルミトレイン酸は美容にも嬉しい作用があると注目を浴びています。肌にツヤとハリをもたらすため、エイジングケアに最適なオイルです。マカダミアナッツオイルが食用だけでなく、美容オイルとして数多く出ているのも、このパルミトレイン酸が豊富に含まれているからと推測できます。

いつまでも若々しく、ぷるぷるなお肌を維持したい方は、意識的に摂取することをおすすめします。

アラキジン酸

アラキジン酸もパルミトレイン酸と同様、マカダミアナッツオイルの中で、他の食品より多く含まれている脂肪酸です。アラキジン酸は、脳内に多く含まれており、細胞膜を作り、学習能力や記憶力を高める効果があると、研究されています。歳を重ねて、物忘れが激しいなど、記憶の低下を感じる人にこそ、体感して欲しい脂肪酸が含まれています。鬱状態や気力低下にもプラスの作用があると報告があります。

アラキジン酸は、他の植物にはあまり含まれていませんので、マカダミアナッツオイルから摂取するのも賢い方法です。

イコセン酸

あんこう(肝など)やカツオの油に多く含まれる脂肪酸成分の中に、イコセン酸があります。イコセン酸は、不飽和脂肪酸でオメガ9系に分類されます。イコセン酸は、とても珍しく、油の中でも、入っている方が稀です。人体への作用は、皮膚や細胞を柔らかくすることと、腸内脂肪の減少が起こるなど、研究報告が徐々にあがってきている脂肪酸です。
マカダミアナッツオイル以外にも、カメリナオイルという油がイコセン酸を多く含むと言われており、今後注目を浴びていく成分といえます。

まとめ

マカダミアナッツオイルの栄養価は、健康作用のある脂肪酸が多く含まれており、特に、パルミトレイン酸やアラキジン酸は、ほかの食品に比べてマカダミアナッツオイルの方が、豊富に含まれており、進んで摂取したい油です。

マカダミアナッツの75%が脂質であるため、オイルをそのまま食べるだけでなく、ナッツのまま、美味しくいただくというのも摂取しやすい方法です。しかし、種実の方が食べやすく、美味しいため、食べすぎに注意と言っても過言ではありません。

過剰摂取を防ぐには、マカダミアナッツオイルを料理に使ったり、サラダにかけたりするのがベターです。

マカダミアナッツオイルは栄養価が高く、さらに酸化しにくい油です。生活に取り入れることで、自然に摂取し、健康や美容にプラスになるというのは、かなり使い勝手のいい健康オイルといえます。

健康と美容の観点からは、食事から。ピンポイントの美容をお考えなら、美容オイルをと使い分けるのも良さそうですね。

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